弐寺のメンテ話その1。
操作に一番直結する部分のお話です。
基本的に以下の組み合わせとなる。
ボタン本体 + バネ(無くても一応は動く) + マイクロスイッチ
ボタン本体を押し、マイクロスイッチのスイッチが押し込まれ、信号が本体に流れて反応するという仕組みである。
これらは全て消耗品であることを留意してほしい。
マイクロスイッチは言わずもがな、ボタン本体もバネも長期間使用すれば寿命がくる。
そして、バネとマイクロスイッチが軽いものであればあるほど寿命が短く、細かいメンテナンスが必要である。
三和電子 照光式押しボタン薄型45φ長方形(旧型ランプホルダー)
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基本的にどのゲーセンでも三和ボタンが使われている。
結構高い。スモークのほうが若干高い。大切に使ってあげよう。
安価で互換性のある芝商事のボタンもあるが、ここでは割愛する。
正直三和ボタンが一番良い。
ボタンの色に拘らなければ、全部白で統一しても良い。
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バネの種類 | 重さ |
OBSA-SP | 100g |
OBSA-SP-K | 60g |
OBSA-SP(40g) | 40g |
OBSA-SP(20g) | 20g |
バネは重いほうがメンテには良い。重いほうがマイクロスイッチやボタン本体に負荷がかかりにくいためである。
また、重いバネのほうがバネ特有の「バチ~ン」といった感触や音がある。反発力が強いためである。強めに叩く人は重い方が気持ちよく叩けるし、反発があるお陰で次の動作がより速く叩ける。
また、縦連打などの同じボタンを高速で叩く場合、反発があったほうが速く叩けるため、ある程度の重さがあるほうが有利だったりする。(ただし、押し方によってはバネが軽いほうが良い場合もあるので一概には言えない。)
指押しの人にとってはボタンの押す力を最低限にしたい関係上、軽いバネの方が好まれる。ただし、強く叩く人がプレイするとスイッチの負荷がかかるので、メンテナンスの難易度が高い。こまめにメンテナンスが必要である。
標準で入ってるのは100gである。
そのままでは重いので、60gのバネを使っているところも多い。
20gを入れているところもあるが、メンテナンスは前述の通り難しい。
あと最近40gが増えた。
100gより短いが、60gより長いようで、重さ意外でも叩くときのストロークに違いが出る。
ごくたまにバネを逆伸ばししているところもある。
逆伸ばしによって押す力を軽くすることができ、跳ね返りは強いまま維持できる。
ただしその逆伸ばしにするためには慣れが必要な上に、バネによって個体差が出るので、ゲーセンでの導入はオススメしない。慣れてる人がやるならアリ。
バネを一定の長さにカットすることによって、押す力を減らすことができる上、ボタンとマイクロスイッチのストロークを短くすることができる。ただし以下の通りオススメしない。
この画像を見ればわかるが、天地共に平行である。
カットすると面が平行でなくなり、ボタンがハマりやすくなったりする。
また、ストロークを短くすることで、スイッチやボタンの負荷も上がる。
更には、同じ箇所でカットするのは難しいため、バネカットによるバネごとの重さのバラつきが発生しやすい。
以上の点でオススメはしない。メンテが難しくなる。
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種類 | 重さ |
V-15-1A5 | 1.96N(200g) |
V-10-1A4 | 0.98N(100g) |
D2MV-01-1C3 | 0.49N(50g) |
D2MV-01-1C2 | 0.25N(25g) |
D2MV-01-1C1 | 0.10N(10g) |
最も消費する部品。ここがヘタれると無反応や二重反応を引き起こす。
これらの理由により、大量に在庫をもっておくべき部品である。大抵はここ替えておけば治ることが殆ど。100個くらい在庫持っておいたほうがいい。
メーカーはオムロン製がド安定。それしかないと言っても過言ではないくらい。
Honeywell?そんな子は知りませんね…
標準は0.98Nの V-10-1A4 が使われているが、重い。
基本的に0.49N、軽いゲーセンだと0.25Nが使われている。
重さの話はバネの箇所と大体同じであるが、違いとして最後に押し込んだ感じに直結する。
バネ同様、軽いマイクロスイッチだと寿命が速い。中の接点がヘタれて正常に動作しないためである。軽ければ軽いと中の接点の箇所の持ちが悪い。
初版 2019/04/12 11:09
第二版 2019/06/20 13:45